車輪生物が活きるためには。

福岡伸一氏の「生物と無生物のあいだ」だったか、 本川達雄氏の「ゾウの時間 ネズミの時間」だったか、ちょっと記憶があいまいだが、自然界にはバクテリアレベル以外に車輪生物はいないらしい。なるほど、確かにそういわれればそうだ。

ところが、人間界を見渡せば、もはや車輪なくしてこの文明は成り立たない。そのくらい便利であり、効率も良い。速く、少ないエネルギーで、重いものでも遠くに運ぶことができる。人類の発明の中でも偉大なものの一つではないだろうか。

では、それほどまでに効率的なものなのに、なぜ生物界には自らの体を車輪に進化させるものが現れないのだろうか。

なるほど、確かに便利ではあるが弱点も多い。すぐに真横には動けないし、段差があったら先へは進めない。平らであっても雨が激しく降ったあとにできたぬかるみだけでもう動けないし、雪が積もったらもうお手上げだ。

車輪が活きるにはその環境があってこそだ。車輪そのものの発明もさることながら、人類の凄さは車輪がいきる世界を創り上げたこと。と同時に、ルールがなくては混乱の極みとなる。

整備とルールがあってこそ、その性能も輝く。

子供達の持つ性能を上げる一方で、その才能が活きる環境を創り上げることが大人のもう一つの役割であった。

が、しかし、そのためにすべての土地を平らにし、舗装し、環境を変える時代はもう終わった。環境を破壊しつくしてまで生きるのではなく、与えられた環境の中で、自分の持って生まれた性能をどう活かしていくのか。それが問われる。

自動車を捨てることはもはや人類にはできないだろう。

これからの世に求められるのは整備された道路を誰よりもはやく駆け抜けていく高性能の車だけでなく、荒れ果てた土地でもぬかるんだ場所でも前進していくことができるまったく別次元の車輪生物なのだと思う。

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投稿者: keishoseminar

中学受験・高校受験「慶翔ゼミナール」 相模原市中央区相模原2-12-21 JR相模原駅 南口から徒歩5分、住宅街にある学習塾です。 自宅1階を改装し、妻と2人で全塾生を指導します。 今年で開塾18年目となります。朝塾、やっています。

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2件のコメント

  1. 同感です。
    本人がどんな状況でも
    前に⁉️進める力を
    養うための
    学生としての『勉強』が
    あると思います。

    1. コメント、有難うございます。
      上皇后陛下美智子さまのお言葉を常に心がけています。
      「幸せになれる子を育てるより、どんな状況でも幸せと感じる子を育てたい」
      子供達を見守り続けていきたいと思います。
      本当に有難うございます。励みになります。

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