勉強は役に立つのか 4

④「大人たちが模範を示せ」

前回までは、勉強なんて役に立つかどうかわからないという人達に対して、そんなことはない、勉強ってこんなに大事だ大切なんだ、という立場から話してきた。つまり、勉強をする側の方、受け手側への話だった。

がしかし、彼ら彼女らへ勉強とはこんなにいいもんなんだよ、と押し付ける、いわば我々の側には問題はないのだろうか。

もちろん、勉強の価値を自分で気が付くというのが一番大事で、人に期待してばかりではいけないのは重々わかる。だが、そもそもなぜ勉強なんて役に立たないじゃんと思うような状況が生まれてしまうのだろうか。そこに、我々大人に責任はないのだろうか。

たとえば、このシリーズの一番最初に例として挙げたように、小さいころから大人達に勉強なんて意味がない・こんなもの将来役に立たない、といわれ続ければ、それはそういう気持ちになってしまうのも無理はない。

また、各種報道では学校や塾の先生に限らず高学歴と思われる面々が、欲の塊となって人生を棒にふる姿が連日のように降り注ぐ。あるいは安泰と思われていた企業・組織が一夜とともに崩れ落ち、それに絶望した大人達が怨嗟の声をあげる。崩れ落ちるのは仕方がない。それが世の中の常であるからだ。しかし、そこから這い上がる力こそが今まで学んできた何かであるはずだ。

何より、大人達は輝いているのだろうか。

このような大人達になりたいと子供達が思う姿を示しているのだろうか。

勉強をしてきた大人達の哀れな貧しい姿がこれから学びをしていく到達点だとしたら、子供達が目を背けるのも無理はない。

また、こんなものちっとも面白くないといった子供達に「でもね、ほらこんなに楽しいんだよ」と別の角度からその楽しさや意義を示せる大人がどれだけいるだろうか。学べ学べ学べいつかきっとわかる日がくる、で前を向ける子だけではあるまい。

これは大いなる自省でもある。

そんな中、私の知る範囲では、本当の意味で学ぶ楽しさや深さを子供達に提供している場所は甲斐先生が主催する「イルム元町スクール」だ。

https://www.illume-edu.com/

こんな素敵な場所が全国の子供達の身近にあったら、どれだけ素晴らしいだろうと思う。

勉強の意味や大切は自分でつかみ取るものであり、できる人だけやればいい、チャンスは自分でつかむものだ。というのも十分わかる。やる気のない子は仕方がない、というのもわかる。

が、その子達に我々大人達はいろいろなものを示せているだろうか。自分が歩んできたから君達もそれに倣え、というのは少々酷なような気がする。十分に示して、それでもなおかつ動かないのであれば仕方がないが、はたしてその十分というのは自己満足あるいは自己防衛なのではないだろうか。

かの有名な山本五十六連合艦隊司令官の言葉が胸に突き刺さる。

『やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。

話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。

やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。』

一部の人達だけが幸福な世の中はもう成り立たない。皆が幸せになってこそ、より大きな果実が実る。

学ぶ姿に大人も子供もない。皆が楽しく学び合う姿こそ、我々がつくるべき姿ではないだろうか。

――――つづく。次回、最終回。

https://sagamihara.keishoseminar.com/

投稿者: keishoseminar

中学受験・高校受験「慶翔ゼミナール」 相模原市中央区相模原2-12-21 JR相模原駅 南口から徒歩5分、住宅街にある学習塾です。 自宅1階を改装し、妻と2人で全塾生を指導します。 今年で開塾18年目となります。朝塾、やっています。

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