宿題について 1

大量の宿題というものは、授業内だけで勝負ができず(生徒の学力・意識を上げることができず)学力停滞の理由は家庭学習が足りないからと、一見もっともそうなことを言っているが、単に責任転嫁をしているだけに過ぎない。

宿題を大量に出してほしいと願う保護者もまた、家で多くの勉強時間をとっていることや子供がたくさん問題をこなしている状況に「ご自分が」満足したいだけであって、それらが果たして本当に有効なのか、子供は本気で取り組んでいるのか、などといった内容にまでは踏み込むことは少ない。長時間やればいい、たくさんやればできるようになる、と思い込んでいる。

しかし、学習は親を安心させるためのものではなく、子供が自分自身のためにやるようにならなければ時間の無駄だ。

そもそも大量の宿題は解説するだけで貴重な授業時間が消費されてしまう(というか、真剣に解説すればするほど時間内には終わらない。学校でも塾でも授業時間は限られているのだから)。宿題の解説時間はとても大切だが、これだけをやっていてはいつまでたっても先に進むことはできない。よって、たいていは出しっぱなし。解説なんてしない。しても、一部だ。

ところが、「やることに意義がある」「机に向かう時間が大切だ」、ひどい場合は「これだけの宿題をこなすためには計画性が大事なので、同時にそれも身に付く(もしこういう塾があれば完全に優先順位を間違っている。我が塾こそが家庭や学校より優先されるべきはずのものだと勘違いしているので手に負えない)」などと、もっともらしいことを言いそえて出し続ける。親もそれを納得する。

しかし、子供たちはそんなバカではない。チェックもしない、解説もない、なんていう宿題を誰が一生懸命やるというのだろうか。

それに、その大量かつ無機質な宿題のおかげで、他に大切な時間(自らの課題とすべき学習時間、睡眠時間やしっかり楽しく食べる時間、自分の趣味の時間、好きな子のことを想う時間、そして何より「何もせずにただ単にぼーっとする」時間←これは実に大切な時間ね)が削られてしまっている。

これは、人生の損失といえる。本末転倒も甚だしい。大量の宿題はかえって子供を駄目にするだろう。

量稽古は必要だ。

むしろ推奨する。自らが自らを律し、これだけの量をこなすのだ、と決めてそれを実行すれば、それは実に素晴らしいこと。しかし、それが強制的に与えられたものでは効果は薄いと思っているし、むしろ逆効果であることが多いのが現実だ。

――――私が考える「宿題」について、全4回で投稿する予定です。本日はその初回。今後もお付き合いいただければ嬉しいです。

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投稿者: keishoseminar

中学受験・高校受験「慶翔ゼミナール」 相模原市中央区相模原2-12-21 JR相模原駅 南口から徒歩5分、住宅街にある学習塾です。 自宅1階を改装し、妻と2人で全塾生を指導します。 今年で開塾18年目となります。朝塾、やっています。

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